2021.07.29
ニュースリリース
アリババクラウド、OBS初となるクラウド技術を活用したオリンピックの放送サービスを支援
どこからでもアクセス可能な付加価値の高いサービスの提供を通じて、東京2020大会の良質な放送に貢献
~ グローバルで多量のコンテンツを保存、管理、配信できるコスト効率に優れた管理機能 ~
~ セットアップ時間を短縮し、現地の限られたリソースでも迅速な配信を実現 ~
~ インターネットを介してどこからでもコンテンツにアクセスでき、リモートでの制作・ポストプロダクションをサポート ~
アリババグループのデジタルテクノロジーとデータインテリジェンスの中枢であるアリババクラウドは7月29日、オリンピック放送機構(OBS: Olympic Broadcasting Services)と協業のもと、東京2020オリンピック競技大会(以下、東京2020大会)期間中に、オリンピック競技大会史上初となる、放送権を有する各国のライツホルダー(放送権者)に向けたクラウドベースのサービス提供を支援していることを発表しました。ワールドワイドオリンピックパートナーであるアリババグループのクラウドプラットフォーム上で構築された「OBSクラウド」を活用して、新たなコンテンツ配信モデルを実現したほか、放送権者の業務の効率化と敏しょう性の向上に寄与しています。OBSとアリババが共同で開発した革新的な放送ソリューションである「OBSクラウド」は、完全にクラウド上で運用されており、メディア業界のさらなるデジタル化に向けた変革を支援します。
TOKYO, JAPAN - JULY 18: Alibaba Cloud Tokyo 2020 Solution Sharing at the 2020 Tokyo Olympic Games at the IBC on July 18, 2021 in Tokyo, Japan. (Photo by Takashi Aoyama/Getty Images)
OBS最高経営責任者のヤニス・エクサルコス(Yiannis Exarchos)氏は、次のように述べています。
「アリババクラウドとのパートナーシップは、可能な限り多くの視聴者にコンテンツを届けられるように、オリンピック競技の放送手法に変化をもたらしています。これはおそらく、1964年の東京大会で初めてオリンピック放送に導入された衛星放送以来、過去半世紀における放送業界最大の技術革新となることでしょう。」
OBSのコンテンツ配信プラットフォームである「Content+」は、アリババの技術を活用することで、クラウドに完全移行しており、短編コンテンツの配信やコンテンツの資産管理、制作をクラウド上で実現しています。
短編コンテンツの配信
東京2020大会期間中、約7,000から9,000の短編コンテンツがOBSの「Content+」クルーによって制作される予定で、放送権者によるコンテンツ配信、報道へのサポートが期待されています。これまでに、17の放送権者と4つの通信社が、使いやすいウェブベースのインターフェースを介してビデオクリップを入手できるフルサービスに加入しています。これらの組織でデジタルコンテンツの配信やソーシャルメディアの運用に従事するチームは、世界中のどこからでも、数千ものビデオクリップにアクセスでき、東京2020大会におけるそれぞれの報道に活用することが可能です。
コンテンツの資産管理
放送権者は、「Content+」を通じて、OBSが制作するすべてのオリンピック関連のコンテンツにアクセスできるようになります。現在、31の放送権者がこのフルサービスを契約しており、低解像度のファイルをほぼリアルタイムで簡単に閲覧したり、放送権者の世界中のどの拠点からでもコンテンツを入手したりできます。また、ライブ中継コンテンツにもアクセスできることから、試合が行われている最中にライブ中継中のコンテンツの一部に印をつけたり、コンテンツをダウンロードして自社のポストプロダクション向けに使用したりできます。
コンテンツの制作
ポストプロダクションのワークフローの一環として、OBSは「Content+」のプラットフォームを使用してリモート編集と規格変換を行います。この機能は、今後のオリンピック競技大会における放送権者向けのサービスとして拡張される予定です。
また、東京2020大会では、2社の放送権者がUHD(Ultra High Definition)、HDR(High Dynamic Range)、AV over IPパッケージのライブ映像を取得し、4Kコンテンツを視聴者に提供します。
アリババクラウド・インテリジェンス 国際ビジネス担当ゼネラルマネージャーのセリーナ・ユアン(Selina Yuan)は、次のように述べています。「OBSクラウドは、コスト効率に優れており、世界中で管理できる機能を備えることからも、報道機関の皆様に多くの価値をもたらすほか、放送権者によるオリンピック放送のデジタル化に貢献するものと確信しています。クラウドインフラストラクチャが有する俊敏性により、現地の限られたリソースでも迅速な配信が可能になるだけでなく、クラウドプラットフォームの柔軟性によって、インターネットに接続できる場所であればどこからでも、リモートで瞬時に制作やポストプロダクションが行えるようになります。この東京2020大会から始まる、オリンピック放送の未来を楽しみにしています。」